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「戦略暴走」(三品和広、東洋経済新報社)

戦略暴走」(三品和広、東洋経済新報社)は、ビジネスパーソンの勉強会での企業戦略に関するテキストとしてうってつけ!

180弱のケースがかかれており、国際化、多角化、不動産と3つの大きなまとまりに分けられている。今後、日本企業は、海外で稼ぎ、また、自社の専門領域を広げることを余儀なくされるわけで、それに先立つ企業の失敗をケースで学んでおくことは、これからのビジネスパーソンにとっては必須であろう。

ちなみに、国際化のセクションでは、資本参加やM&A、自力進出のパートに分けられており、通常のビジネス展開を進めていく上での大きな考え方の方向性は、これらの3つでほぼ占められているといっていいであろう。整理の仕方が抜群にいいことからも著者のこの分野でのセンスのよさがうかがい知れる。

企業の戦略も、遠くの一点を見つめつつ、確度の高い命題、もしくは正義に賭けていくのが、本来あるべき姿である。ここで正義と言うのは、資本主義の下で企業という存在が、世の中を良くする何かを創造する以外に生き残る道がないようにしくまれているからである。戦略暴走や戦略不全に陥った企業は、この宿命から逃げたことを、実際に戦後日本の企業史が示している。創造力の喪失こそ、我々は問題とすべきなのである。

骨太な内容が満載であり、じっくりとレベルの高い仲間と一緒に議論したい一冊!同じ著者の「戦略不全の論理」とともにオススメ!

実践度:☆☆☆☆
理論度:☆☆☆☆
難易度:☆☆☆



目次
第1部 国際化
 第1章 資本参加
 1 ゆるやかな支援から完全買収に至ったケース群 
 2 日本における協力関係から完全買収に至ったケース群
 3 小口資本参加から買収に至ったケース群
 4 完全買収の手前で踏みとどまったケース群 ほか

 第2章 M&A
 1 売上規模を買いに行ったケース群
 2 時間、または顧客ベースを買いに行ったケース群
 3 販路を買いに行ったケース群
 4 生産拠点を買いに行ったケース群 ほか

 第3章 自力進出
 1 貿易摩擦への配慮から海外に工場進出したケース群
 2 円高への対応として海外に工場進出したケース群
 3 川下に随伴する形で海外に工場進出したケース群
 4 あこがれのアメリカに事業進出したケース群 ほか

第2部 多角化
 第4章 ランプレー
 1 鉄や電気分解からアルミに進出したケース群
 2 旅客運送業者がホテル経営に進出したケース群
 3 酒類のなかで事業立地のシフトを試みたケース群
 4 糸類のなかで事業立地のシフトを試みたケース群 ほか

 第5章 パスプレー
 1 経営者の判断で新規成長事業に取り組んだケース群
 2 異業種から化粧品に参入したケース群
 3 異業種からホテルに参入したケース群
 4 戦略不全企業が新天地を求めたケース群 ほか

 第6章 バンドワゴン
 1 PC用の半導体に飛びついたケース群
 2 PC用の磁気ディスクに飛びついたケース群
 3 HDD用の磁気ヘッドに飛びついたケース群
 4 通信用の光ファイバーに飛びついたケース群ほか

第3部 不動産
 第7章 リゾート
 1 ハワイ諸島の開発に参加したケース群
 2 国内でリゾートホテルを建設したケース群
 3 国内で大型テーマパークの開発に挑んだケース群
 4 国内でスキー場を建設したケース群 ほか

 第8章 ゴルフ場
 1 ポスト第1次ブーム期にオープンしたケース
 2 ポスト第2次ブーム期にオープンしたケース群
 3 第3次ブームの間にオープンしたケース群
 4 ポスト第3次ブーム期にオープンしたケース群 ほか

 第9章 開発事業
 1 社有地の有効活用を試みたケース群
 2 分譲マンションの開発に乗り出したケース群
 3 宅地分譲に乗り出したケース群
 4 商業用地開発に乗り出したケース群 ほか

終 章 暴走ケース群から学ぶ教訓
 1 経営者が留意すべき落とし穴
 2 研究者が留意すべき落とし穴
 3 政策立案者が留意すべき落とし穴


参考文献:「戦略不全の論理―慢性的な低収益の病からどう抜け出すか


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「企業成長の理論【第3版】」(エディス・ペンローズ)

企業成長の理論【第3版】」は、かなり読み応えのある経営全般に関連する一冊である。初版が1959年に出ているようだが、そんな昔だとは感じさせない内容となっているのは、秀逸というべきかもしれない。ちなみに、原文では第4版が2009年に出版されているようである。

「現実の企業の行動と整合性のある枠組みの構築を目指した」というペンローズの主張は、いまだに多くの示唆に富む内容となっている。構成は以下のようになっている。

第1章 イントロダクション
第2章 理論における企業
第3章 企業の事業機会と「企業者」
第4章 合併をともなわない拡張―マネジメント上の限界の後退
第5章 「継承された」資源と拡張の方向
第6章 規模の経済性と成長の経済性
第 7章 多角化の経済学
第8章 買収と合併を通じての拡張
第9章 時間の経過のなかでの企業の成長率
第10章 成長経済における大企業と小企業の地位
第11章 成長経済における成長企業―産業集中のプロセスと支配のパターン

なお、この第3版の序文では、日本企業とペンローズについて次のような記載がある。

日本の成功企業は、シュンペーターとペンローズを組み合わせ、それによって企業者活動の概念を『個々人によるビッグ・アイデア』から、専門的スタッフだけでなく現場もそれに貢献しうる一つの社会的な学習プロセスへとつくりかえた

訳者あとがきにもあるが、原文はかなり難解だと推察される。日本語訳にも苦労の跡をひしひしと感じることができるくらい読みやすくはない。しかし、グロービスから発売されている「グロービスMBA事業開発マネジメント」などよりも深い内容となっており、企業の成長について高度な内容を理解し、身につけたいビジネスパーソンにとっては、一読の価値がある。

実践度:☆☆
理論度:☆☆☆☆
難易度:☆☆☆☆☆



【参考】
 

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「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト(酒井穣)

「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)」は、読みどころ満載の良書。著者は、αブロガーの小飼弾氏がブログで紹介(「今、読むことを最も課したい一冊 - 書評 - はじめての課長の教科書」と「平社員のあなたが、「はじめての課長の教科書」を読むべき3つの理由」)し、ベストセラーともなった「はじめての課長の教科書」の著者、酒井穣氏。

競争がますます激しくなるビジネスの世界で、人材の競争力こそが、勝敗を決するといっても過言ではない。MBAコースのような知識を中心とした学びも必要ではあるが、やはり大きな柱となるのは、「仕事」を通じての育成である。

何のために育てるのか、誰を育てるのか、いつ育てるのか、どうやって育てるのか、誰が育てるのかというところを余すことなく紹介している。

部下を持っているビジネスパーソンには、必読の書となろう。部下の育成に迷ったり悩んだりしたときには、本書を開き直すとよいのではないだろうか。

実践度:☆☆☆☆
理論度:☆☆
難易度:☆☆

【メモ】

・人脈とは「誰を知っているか」ではなくて、「誰に知られているか」で決まる

・ハイパフォーマーは、失敗は自分の性、成功は運のおかげと考える

・「他人が笑って許してくれる弱点」を持つことで、周囲の皆から愛されることこそ、成功にとってなくてはならない要因

・人材育成のデザインは「教えずに学ばせる」ことをめざす・・・教えると学ばないのが人間

・バックワード・チェイニング:「常にゴールのテープを切る」という成功体験を積ませつつ、徐々に難易度を高めていく経験のデザイン手法

・ARCSモデル:学ぶ人の注意をひきつけるAttention(注意)、学ぶ人が「役に立ちそうだな」と感じるRelevance(関連性)、学ぶ人が「これなら自分にもできそうだな」というConfidence(自信)、学ぶ人が「受けてよかったな」というSatisfaction(満足感)という4つの要素で構成されるフレーム






【関連図書】
はじめての課長の教科書


あたらしい戦略の教科書


【人材育成関連本】



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ポストモダン・マーケティング ― 「顧客志向」は捨ててしまえ!

ポストモダン・マーケティング―「顧客志向」は捨ててしまえ!」(スティーブン・ブラウン)は、顧客第一主義を唱える「モダン・マーケティング」に対抗し、捕えどころない顧客を捕えるノウハウを示す実践の書。

Segmentation、Targeting、Positioningも、Planning、Strategy、Tacticsも、3Cも、4Pも7Sも必要とせず、「TEASE」(Trick(トリック)、Exclusively(限定)、Amplification(増幅)、Secrecy(ヒミツ)、Entertainment(エンターテイメント))こそがポストモダン・マーケティングのエッセンスだと述べる著者は、最近日本でも話題となったクリスピー・クリーム・ドーナツが「欠乏」「わずかさ」を強調した時代を超越したマーケティング戦略だと述べるなど、具体的な例と共にその実践方法を紹介している。

マーケティングの一つのヒントを与えてくれる一冊。マーケティング担当者だけでなく、ビジネスに携わるすべての人にオススメ!

実践度:☆☆☆☆
理論度:☆☆☆
難易度:



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ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス」(エリヤフ・ゴールドラット)は、「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」の続編であり、生産・製造に関する問題だけでなく、ビジネスのさまざまな現場で使うことができる「思考プロセス」という手法が織り込まれたビジネス小説。

「何を変えればよいか」「何に変えればよいか」「どのように変えればよいか」といった一連のプロセスを系統的に考える「思考プロセス」は、「現状問題構造ツリー」「雲(対立解消図)」「未来問題構造ツリー」「前提条件ツリー」「移行ツリー」といった論理ツリーと呼ばれるツールを使って問題を解決していく。

できるビジネスパーソンならば、変化を起こし、実行につなげていく。そんなビジネスパーソンにとっては必読の一冊!オススメ!

実践度:☆☆☆☆☆(すぐに使える!)
理論度:☆☆☆☆☆
難易度:(物語になっていて読みやすい!)



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プロフィール

起業の聖地シリコンバレーで、MBAの授業を覗きつつ、本場のベンチャーとイノベーションにまみれた診断士がオススメ本を紹介~♪

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評価ポイント
  • 実践度:☆☆☆☆☆
    実践的で役立ち度:大
  • 理論度:☆☆☆☆☆
    理論的な色合い:大
  • 難易度:☆☆☆☆☆
    文章や内容の難易度:高
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